ヨガは、現在世界中で広く実践されています。この記事では、ヨガについてもっと理解を深めるために、そもそもヨガとは何なのか?そしてヨガはどういう歴史をたどって今に至るのかについて、紹介したいと思います。
ヨガってなに?
ヨガとは、古代インド発祥の伝統的な修行法です。瞑想やアーサナ(ポーズ)、呼吸を通して自分の外側に向いている意識を、自分の内側、今この瞬間の自分の心や身体に向けることで心の平穏を図るための行為や活動のことを指します。
現代では、美容や心身の健康を向上させるためのエクササイズの1つとして世界中で広く取り入れられています。
ヨガの語源
ヨガの語源は、古代インドの言語であるサンスクリット語のYuj(ユジュ)からきています。
ユジュとは、「軛(くびき)をかける」という意味があり、軛とは、牛や馬と荷台をつなぐ板のことを指します。
そこから、ヨガには、心と体、私と宇宙など様々なものを「つなぐ」「結びつける」「結合する」という意味を持っています。
心と体をつなぐ、と聞くとなんだか哲学的というか、スピリチュアルな響きというか、ピンとこない人もいるかもしれません。私自身も最初この言葉を聞いた時は、しっくりきませんでしたが、よくよく考えてみると、心と体がつながっていない状態って私たちの日常生活の中でもよくあるなと気づきました。
いわゆる、「(体はここにあるが)心ここにあらずな状態」ですね。
運動をしながら、週末どこに行こうかな?と考えたり、料理をしながら、今日仕事で失敗したことを悔やんだり。
ヨガでは、こういった過去の失敗や、未来への漠然とした不安など、過去や未来に振り回されすぎずに、今体で起こっていることに意識を向け、観察し、それを楽しむことを目的としています。
体も心も、今という瞬間に「つなぐ」イメージです。
ヨガと聞くとアーサナ(ポーズ)のことをイメージする人が多いと思いますが、あくまでもアーサナは体と心を今という瞬間につなぐための手段の1つということになります。
ヨガの歴史
ヨガの起源は、紀元前2500年頃の古代インドの文化に遡ります。モヘンジョダロという、インダス文明の都市遺跡からは、瞑想する神が描かれた彫刻が出土しています。そのことから、当時からヨガの元となった何らかの修行法が行われているのではないかと推測されており、それが後にヨガとして確立されていったのではないかと言われています。
紀元前1000-500年頃、古代インドの宗教であるバラモン教の聖典「ヴェーダ」が編纂されますが、そのヴェーダの中に、ヨガについての記述があります。
紀元200-400年頃には、「ヨーガ・スートラ」という書物が書かれました。この書物は、ヨガの哲学や実践についての詳細な説明が書かれており、ヨガの基礎を築いた重要なテキストの一つになっています。
ヨガが日本に紹介されたのは、平安時代の800年頃に、弘法大師・空海が真言密教の修行の中に「瑜伽(ゆが)」として取り入れていたと言われています。
この頃のヨガは、悟りを得るための修行法として瞑想が中心でした。
瞑想に加え、アーサナ(ポーズ)と呼吸を中心としたヨガは、1200-1300年頃に「ハタヨガ」として大成したと言われており、現在世界中で行われているヨガのルーツでもあります。
ここから長い年月をかけて世界中に広まっていきます。1970年代にはアメリカで第一次ヨガブームがきて、1990年には第二次ヨガブームとしてハリウッドセレブやスーパーモデルを中心にパワーヨガが流行していきます。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
このように、ヨガは長い歴史の中で、価値を見出され、また常に変化を繰りしながらさまざまな形態に派生し今日に至っています。
私自身は、宗教的な要素やスピリチュアルなことがあまり好きではありませんが、今自分が実践しているヨガがどういう過程を経て日本を含め世界に広まっていったのかを事実として知ることはとても興味深いと感じます。
それでは、次回の投稿でお会いしましょう!ではまた!